スマートフォン利用者拡大がもたらす側面/システム管理者の課題

システム管理者の課題

Android OS 搭載スマートフォン利用拡大によって、最も影響を受けるのがシステム管理者でしょう。セキュリティリスク対策の観点では、すでに、一刻の猶予も無い状態と言っても過言ではありません。

MDMとC2DMを阻む障壁

日本企業の国際化・グローバル化にともない、社員の海外駐在・出張も増加し、スマートフォンが海外で長期間利用されるケースが多くの企業で見られます。また、中国をはじめとしてアジア各国の現地法人でのスマートフォン利用率も飛躍的に高まっています。
しかし、特に日本サイドから中国で利用されているスマートフォンを管理しようとした場合、深刻な障壁があります。端末が現地の通信会社と契約されている場合、日本の各キャリアが提供しているMDM(モバイルデバイス管理ツール)は利用できません。しかも、Android OSの「C2DM(Cloud to Device Messaging)」も、Googleサービスのほとんどが規制を受けている中国国内では利用不可能です。また、中国では、C2DMからの通信全てが、いわゆる『グレート・ファイアウォール(防火長城)』によって遮断されています。VPNで日本国内に接続していても、パケット送信はC2DMから行われるため、通信不可能です。水面下で、機密情報の漏えいリスクが深刻化する可能性を否定できません。

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