企業イメージ、市場競争力を維持するためにも、決して許されないソフトウェアの違法コピー。
防止策の導入は、企業規模に関係なく、全ての企業にとって必要不可欠です。

リスクマネジメントの品質

(1)求められる、潜在リスクの可視化

これまでの企業のリスクマネジメントにおける重大な課題は、潜在するリスクを可視化できる体制を整備できていない点です。特に違法コピー対策においては、対応ありきではなく、「現状を把握する」「リスクの洗い出しをする」「リスクを分析する」の3ステップによって組織に潜む違法コピーのリスクを可視化できる体制を整備することが重要です。具体的な対策を行うのは、最終ステップ。これら4つのステップを組織に整備することで、違法コピーの抑止効果が高まります。

潜在リスクの可視化ステップ

(2)経営陣の積極的な関与が不可欠

違法コピーの発覚によって、組織は何にも換えがたい大切なものを失うことになります。長年の歴史によって築かれたブランド(地位)、市場競争力、ストックホルダーをはじめとしてシェアホルダーやステークホルダーとの信頼関係など、一つの損失が企業の存続をも危ぶむ状態へ発展しかねません。こうした影響の大きさからも、違法コピー対策は経営陣が積極的に関与し、組織全体の仕事として遂行すべき重要業務という認識を持つことが重要です。

(3)問われる、内部監査の品質

現在、多くの組織で定期的に内部監査が実施されています。しかし、その「品質」が改めて問われています。実状、多くの内部監査が単なる検査で終わっています。内容としては、その大半がチェックで完了しています。今後、内部監査をリスクマネジメントにおいて一層有効的に活用するには、組織のリスクの発生を未然に防止し、損失を低減できる監査の品質向上が要求されます。具体的には、次のような目標を達成できる内部監査が重要です。

今後の内部監査が果たすべき主な目標
1違法コピー対策をはじめとした経営者の方針、施策などを企業内や同グループ各社へ徹底する
2著作権法をはじめとした法令、ガイドライン、社内規程などが遵守されていることを確認する
3経営者や管理者が気付かなかった違法コピーのリスクを指摘し、改善促進を図る

内部監査の品質が向上すれば、組織としてのリスクマネジメントの品質も高まり、結果としてソフトウェアの違法コピーに対してつねに高い抑止力を維持できると考えられます。

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